true harmony

短文文化のこの時代に、感じたこと、考えたことを徒然なるままに。

book

【感想】ボクたちはみんな大人になれなかった - 「これはリア充にはなれなかった大人たちの青春小説だ!」

2人の関係は、さみしがりな2人のただの傷のなめ合いだったのかもしれない。ひとりぼっちとひとりぼっちが出会って、ふたりぼっちになったお話。栄光を掴んでも、だれといても、ギラギラした世界に身をおいていても、心が孤独なら、どこまでも心はひとりぼっ…

【 かけがえのないマグマ 大森靖子自伝 感想】 奇跡が1つもないリアルで愚直な歴史

かけがえのないマグマ / 大森靖子 自伝小説 by 最果タヒ 最果さんがあとがきで、「大森さんの人生に奇跡は一つもない」と書いていた。大森さんの人生に奇跡はない。どんな時も目の前のことを全部自分ごとにして、痛みを伴いながら進んできたのが少しずつ拡が…

【 渡辺淳之介:アイドルをクリエイトする 感想】 BiSは松隈ケンタと渡辺淳之介の情熱の物語だ。【宗像明将】

渡辺淳之介:アイドルをクリエイトする (MOBSPROOF EX) 作者: 宗像明将 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/04/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る あらすじ BiSの元マネージャーであり、現BiSHのマネージャー…

【書評】『生きてるだけで、愛。』本谷有希子

いきにくさ 生きにくさを抱えたメンヘラの女がもがき続ける様を、一人称で語った小説だ。 こんな風に生きにくさを抱えながら、自分と、世界と、いや、主に自分と闘っている人はこの現代にもたくさんいる。 いわゆるメンヘラという言葉でかたづけてしまえば簡…

【おやすみプンプン】感想 - 『切なさと光と、忘却と。』個人的解釈と振り返り【ネタバレ】

最高のハッピーエンドは、彼にとって最悪のバッドエンド おやすみプンプンは、最終回のみをピックアップすれば大団円で最高のハッピーエンドだ。しかし、この終わり方は唯一プンプンにとってのみ、最悪のバッドエンドなのだ。常人にとっての天国が彼にとって…

『南場智子 / 不格好経営』を読んで

不格好経営はとにかく元気をもらえる本。 描き下ろし この本は全て書き下ろしだ。一般的な経営者などのビジネス書というのは、自分で言葉を選んで文字を綴っているわけではない。 数度のヒアリングを通して、その情報を元に編集者が文字に起こすのが一般的な…

読了「永遠の0」

永遠の0 (講談社文庫)著者 : 百田尚樹講談社発売日 : 2009-07-15ブクログでレビューを見る» 「永遠の0」ずっと前から読もうと思っていたけど後回しにし続けて、関西へ向かうフェリーの中で読み始め先日読み終わった。一言でいうと、ありきたりな言葉でもある…