true harmony

短文文化のこの時代に、感じたこと、考えたことを徒然なるままに。

TEDxKGでの石井七歩さんのスピーチに痺れさせられた

今夏、関西学院大学で行われたTEDxKG

YouTubeに当日のスピーカー達のトークがアップロードされたので、興味のある人から見てみることにした。 最初に直感で観てみたのが彼女のスピーチ。

石井七歩 1991年生 東京都出身 作品制作のテーマは、すべてを受けいれることのできる価値観」の創造。 3.11以後のアーティストとして紹介されたことをきっかけに、2011年より各地で作品を発表。 米TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたこともある世界的現代芸術家・村上隆氏のギャラリーにて、コミュニケーションの場の創造を目的としたプロジェクトを定期的に監修。 また、日本の美の再開拓を目的とし、全国各地でアートプロジェクトを監修。 アーティスト集団「旅団」の代表を務め、闘志溢れるチームとしても精力的に活動中。

再生した瞬間にどかんと惹きこまれる。彼女が口を開いた瞬間にそこに彼女の世界観が広がる。会場全体の色がふわっと染められた。そんな感触さえ感じさせられる。

彼女はすごい。 決して話が上手いわけじゃないし、完璧な構成があるわけでもない。 ただただ一言一言が息をしている。

言葉を日々使っている中で、言葉がただの道具になっている感覚にとらわれる事が多々ある。だけど彼女の言葉は、活き活きとしていて、彼女の奥底にあるものを感じさせられる。

一つ一つの仕草にすら惹きつけられるものがある。浮世離れした感覚もある方なんだろうと思う。だけれど間違いなく彼女の瞳が映すものは輝いている。それだけは確かだと思う。

彼女のコアメッセージは

「目の前の事に対して、自分オリジナルの解釈を何度も何度も重ねて、自分自身の価値観を研ぎ澄まし、自分自身の価値観でものを見ること。」

俺はこれに反して「解釈してものを見ることを覚える中で、決めつけや捻くれた解釈を以って、本質から離れていく。」なんて考えていたりする。

彼女のメッセージは俺の中にあるものと逆のベクトルを行くものだけど、根本にあるものは同じだと思う。

彼女は東京という情報が飛び交い、自然の少ない場所で生まれ育ちながら(東京への田舎者の俺の勝手な思い込みかもしれないが)ありのままのものを、ありのまま強く噛み締めている。そう感じた。彼女の中でそれが大前提としてあるからこそ、メッセージが強さを持っている。

一旦、全身全霊で受け止めるからこそ、そこに自分ならではの解釈を重ねていくことが出来るのだと思う。決めつけで見たものに解釈を重ねてもそれは歪んでいるのかもしれない。彼女のいう解釈は素晴らしいものだと思う。

自分の価値観に新たな希望を感じさせてくれた彼女のトークに感謝。

是非見て、聴いて、感じてください。

彼女のインタビュー記事が紹介されていたので合わせてどうぞ。

石井 七歩 インタビュー